南米ペルーでアルベルト・フジモリ氏が日系人初の大統領に当選して今年で30年。この間、フジモリ一族はペルー政治の主役だった。が、1月の臨時国会議員選挙でフジモリ派は大敗した。何が起きているのか。(リマ=岡田玄)
「牙城」でも支持離れ
首都リマに隣接するカヤオ市郊外。丘陵地帯に粗末な家が並ぶ。アルベルト・フジモリ元大統領の長女の名をとった「ケイコ・フジモリ」地区。低所得層が暮らすフジモリ派の牙城(がじょう)だったが、国会議員選前でも選挙ポスターすらなかった。
「もうフジモリを信用しない。立場を利用してもうけている」。建設作業員のシルベリオ・アルバラドさん(56)は言った。近所のフロル・カリオンさん(55)も「うんざりした」。
拡大する板張りやブロック造りの家が並ぶケイコ・フジモリ地区=カヤオ、岡田玄撮影
11、16年の大統領選に出馬したケイコ氏はフジモリ派政党を率い、大きな支持を得てきたが、今は資金洗浄疑惑がかけられている。2回の大統領選でケイコ陣営は、当選後に便宜を図る約束で大手建設会社などから受け取った金を選挙資金に計上せず、資金集めのカクテルパーティーの収入水増しや、架空の個人献金リストで処理したとされる。
打撃は大きく、54議席あった…
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February 11, 2020 at 08:00AM
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もう救世主ではない ペルーから「フジモリ」が消える日 - 朝日新聞
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