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ほかの魚はもうクエん 日本一、和歌山・日高のクエ鍋|トラベル|NIKKEI STYLE - 日本経済新聞

高級魚として知られるクエは関東以南の太平洋沿岸から東シナ海沿岸に生息し、大きいものだと体長1.5メートル、体重は60キロにもなる。身は濃厚なうまみが特徴だ。駄じゃれで「クエ食ったら、ほかの魚はクエん」とまで評され、冬の味覚として人気が高い。

街おこしのために設置された高さ3.5メートルのクエのモニュメント

クエを街おこしの目玉にしているのが和歌山県中部の日高町だ。町の三差路では高さ3.5メートルの巨大なクエのモニュメントが観光客を迎える。同町の民宿は、養殖ではなく天然にこだわってクエ料理を提供している。

町の名前を一躍有名にしたのが、2018年に埼玉県和光市で開催された「ニッポン全国鍋グランプリ」だ。日高町の「天然クエ鍋」が、参加した24道県の62チームの中からグランプリ(金の鍋賞)に選ばれた。日高町商工会が参加を主導し、同町の民宿はまよし、シーサイドうぶゆ、波満の家(はまのや)などが会場で料理を提供した。

はまよしで鍋や刺し身、唐揚げなどクエのフルコースを食べてみた。鍋のクエは淡泊だが、脂がのっていて濃厚なうまみが口の中に広がる。女将の浜真千子さんは「新鮮なクエは臭みがなく、たくさん食べてもくどくない」と話す。お薦めが皮と身の間にあるゼラチン質だ。コラーゲンたっぷりでプリプリとした食感がたまらない。

刺し身は身が引き締まり、あっさりしているのにコクがある。鍋でしゃぶしゃぶにすれば、また違った歯応えを楽しめる。

多くの民宿でクエのフルコースを提供しており、鍋や刺し身が定番だ。そこで各民宿は味付けや料理法などで差別化を図っている。

例えばクエの胃袋は、はまよしは取材時、味噌で味付けしていたが、シーサイドは梅肉であえ、波満の家はバター焼きにする。肝もはまよしでは焼くが、シーサイドと波満の家では煮るなど調理法が少し違う。

岬旅館が提供するクエのステーキ御膳は、シンプルな味付けでクエのうまみが引き立つ

グランプリには参加しなかったが、岬旅館もクエ料理を提供している。同店でも鍋や刺し身などのフルコースが定番で、前菜ではクエのうろこの唐揚げといった珍味を楽しむことができる。

岬旅館には、気軽にクエを食べることができるランチメニューもある。クエのステーキ御膳はクエの身を塩こしょうでシンプルに味付けしており、クエのコクが引き立つ。濃厚なうまみでご飯が進む。「クエを家族にも食べさせたい」といった来店客の要望もあって始めたクエ鍋セットの宅配サービスも人気だ。

<マメ知識>江戸時代から「クエ祭」
和歌山県日高町では江戸時代から秋に「クエ祭」が開かれている。丸太につるした体長1メートル前後のクエの干し物を同町の白鬚神社に奉納し、豊漁を祈願する。以前はクエを担いだ当屋衆(とうやしゅう)と、それを阻む若衆(わかしゅう)がもみ合う勇壮な「クエ押し」もあった。ただ少子高齢化で若者が減り、ここ数年は行われていないという。クエ祭と同時期に開催されているのが「クエ・フェア」だ。昨年は京阪神を中心に多くの観光客が集まり、クエ鍋などを楽しんだ。

(和歌山支局長 細川博史)

[日本経済新聞夕刊2020年1月16日付]

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