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「いっそ陽性なら…もう限界」 夫が感染、船内残る愛知女性 - 中日新聞

 十九日から始まったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」からの下船。約四百四十人が帰途についたが、夫婦で乗船していた愛知県内の六十代女性は同室の夫が新型コロナウイルスに感染していたため、今も船内に残されている。本紙の電話取材に「いっそ陽性なら下りられたのに、出口の見えないトンネルにいるみたい。(隔離期間の)十四日間、頑張ればと思っていたけど、もう限界」と漏らした。

 女性によると、検査で陽性が出た夫は、一週間ほど前に病院に搬送された。自身は十八日に陰性と通知されたが「いつ下りられるのか正式に聞いていない。下船後も隔離されるといううわさもある」と不安げだ。

 夫との二度目のクルーズ旅行だった。旅程中は同年代の乗客らと多彩な催しを楽しんだが、今月初めに感染者のいることが発覚して状況は一変。自室内で過ごすことが多くなった。

 ただ、早期の下船を信じ、女性は「船外にいる孫ら家族にうつすわけにはいかない」と気丈に振る舞ってきた。感染防止のため、洗濯したタオルを室内に干すなど湿度管理に気を配り、夫の陽性判明後は「感染しないように」と、日々の体操やウオーキングで体力づくりに励んできた。

 船側の配慮も行き届いており、各世帯にスマートフォンや手芸用品、カードゲーム「UNO」などが支給された。食事や娯楽の提供、シーツ交換など「できる限りのことをしてくれている」と、乗員には深く感謝している。

 しかし、隔離期間の十四日間が過ぎ「目標がなくなり、気力もなくなった」。十九日、船内には下船が認められた人たちを呼ぶアナウンスが流れたが、女性は呼ばれなかった。

 デッキに出ている間は気が紛れるが、窓の無い自室に戻ると足が震え、絶望感に見舞われる。船での生活は約一カ月に及び、船内の知人とは「この状況が続けば、船から自殺者が出るかもしれない」とも言葉を交わした。

 女性は「クルーズ船も、私たちも被害者」といい「政府の対応が悪すぎる。空港の検疫態勢が甘いとも聞くし、街中にも感染が広がってしまった。私たちは船の中で頑張ってきたのに、苦労が水の泡」と憤った。

 (松野穂波)

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February 20, 2020 at 03:02AM
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