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人間、毎日は頑張れない…大野将平に「うまく休もう」と助言したのは先輩金メダリスト - 読売新聞

 柔道男子73キロ級の大野将平選手(29)(旭化成)が五輪連覇を達成した。リオデジャネイロ大会後、約1年間休養し、柔道を歴史、科学両面から研究。五輪で初めて柔道が行われた聖地、日本武道館で頂点を極めた。(石坂麻子)

 5試合のうち4試合で一本勝ちし、頂点に立った2016年のリオ五輪。閉幕1か月後、その姿は天理大大学院の研究室にあった。

 「人間、毎日は頑張れない」と、いったん畳から離れる決断をした。「うまく休もう」と助言してくれたのは五輪3連覇を果たした大学の先輩、野村忠宏さん(46)。現役時代、語学留学などで約2年の休養をとった経験があった。

 大学院で学んだのは、やはり柔道だった。朝から晩まで研究室にこもり、歴史や所作を一から見つめ直した。修士論文のテーマは得意の大外刈り。相手を崩し、技の姿勢を取って、決めるまでの一連の動きを科学的に解析した。

 競技に復帰したのは約1年後。技のキレが戻るのに時間がかかり、18年4月、国内大会で一本負けした。柔道への理解が深まり、精神的にも充実していたが、周囲から「終わったな」という声も聞こえた。

 全ては結果で示すのが王者の流儀。それ以降は無敗で駆け抜け、昨年2月、代表内定の記者会見で語った。「連覇の難しさを感じながら最高の準備をして、最高の結果を出したい」

 わずか1か月後、コロナ禍で五輪の延期が決まった。ランニングやトレーニング、打ち込みまで、1人で取り組む時間が増えた。

 今年1月には、大学時代の練習パートナーが難病で急死した。毎日のように畳の上で組み合い、酒を酌み交わした親友。互いの実家に泊まったこともあった。

 「生きたくても生きられない人がいる。自分は生きているだけで幸せだ」

 五輪の目標は連覇だけではなくなった。柔道、友、そして己に向き合った5年間を見てもらいたい。心に決めて挑んだ大会だった。

 準決勝は延長戦、決勝も9分25秒に及ぶ死闘になった。「苦しくてつらい日々を凝縮したような戦いでした」と振り返り、こう語った。「理想を体現することの難しさを感じた。自分はまだまだだなと思う」

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