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秋吉久美子さん問う絆 震災から10年、まだ疑問だらけ - 朝日新聞デジタル

 俳優の秋吉久美子さんは、小学生から高校生までを福島県いわき市で過ごしました。東日本大震災がおこった直後から東北を支援、応援しています。

 震災から10年、秋吉さんは言います。

 「この国に、絆はありますか?」

    ◇

 2011年3月11日。大震災がおこったとき、私は東京都内で、スタッフと打ち合わせをしていました。外を見ました。電柱が、ゴムでできているかのようにグニャグニャしていました。でも、大ごとになっているとは思わず、打ち合わせ再開です。

 夜。テレビを見て驚きました。津波で東北がたいへんなことになっているなんて。そして、福島第一原発が爆発しました。放射能がどうなっているのか分かりません。東京にいる私でさえ、静岡にいる親戚のところに避難したほどです。

インタビュー特集「東日本大震災を語る」はこちら
東日本大震災から3月11日で10年となります。被災地の復興や支援、福島第1原発事故への対応など、様々な分野で思いを寄せる人たちにインタビューしました。 震災の経験は私たちに何を残したのでしょうか。

 高校時代の友だちのことが気になりました。教室で私の前の席だったのですが、心臓が弱かったんです。いわきにいる彼女に電話しました。「大丈夫?」と聞くと、「ぜんぜん大丈夫じゃない」。自分は心臓に問題があるし、透析をしている妹と胃ろうしている母親を抱えている、動けない、と言うのです。

 私には、そんな話を聞くことし…

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