トランプ氏「もう友人じゃない」選挙後、副大統領と決別―米内幕本 - 時事通信ニュース

2021年09月15日20時30分

米大統領選の正副大統領候補だったころのトランプ氏（左）とペンス氏＝２０１６年７月、中西部オハイオ州クリーブランド（ＥＰＡ時事）

　【ワシントン時事】トランプ米大統領（当時）が１月、昨年の大統領選の結果を覆すことを拒んだペンス副大統領（同）に対し、「もう友人になりたくない」などと怒りをぶちまけ、関係断絶を宣言していたことが明らかになった。米メディアが１４日、近く出版されるトランプ政権末期の内幕を暴露した本「Ｐｅｒｉｌ（差し迫った危機）」の内容を報じた。

ペンス氏、大統領選へそろり　退任後初演説で政権批判―米

　著名ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏とワシントン・ポスト紙記者のロバート・コスタ氏がトランプ政権関係者ら２００人以上に取材。大統領選敗北で混乱する政権末期の様子を描いた。
　トランプ氏は大統領選集計結果の最終確認を行う上下両院合同会議の前日に当たる１月５日、ホワイトハウスでペンス氏と面会。合同会議で進行役を務めるペンス氏に選挙結果を覆すよう繰り返し要求した。
　ペンス氏が「できる限りのことはしたが、それは不可能だ」と拒絶すると、「それをしないなら、もう友人になりたくない」「お前は私たちを裏切った」と激高した。さらに翌６日朝にもペンス氏に電話し、「（結果を覆さないなら）私は４年前に間違った人物を選んだということだ」などとどう喝した。
　また、トランプ氏の支持者らが同６日に連邦議会を襲撃した際、長女イバンカ大統領補佐官や側近が「暴徒らに襲撃をやめるようツイッターに投稿すべきだ」と再三訴えたにもかかわらず、トランプ氏はそれを聞き流し、テレビで流れる襲撃の映像に見入っていたという。

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