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平田良介将棋王の逆襲 「もう1局」終盤に渾身の勝負手 - 朝日新聞デジタル

「竜名人戦」 番外編

 インターネット配信された「プロ野球最強将棋王決定戦」の優勝者、中日ドラゴンズの平田良介「将棋王」(32)に、春季キャンプ中(もちろん、練習の合間の休養日)、弊社の記者(49)が挑んだ非公式戦の「竜名人戦」。結果は、わずかな差で記者が勝った。

 将棋に限らず、勝負事には「手合い違い」が生じることがある。実力が離れすぎた両者による対戦だ。その場合、見ている方はおもしろみを感じられないし、やっている方も心のどこかに張り合いを失っている。

 実力が伯仲している者同士だからこそ、逆転やドラマは生まれやすくなる。

 「もう一局、やりませんか」

毎週火曜日に、中日ドラゴンズにまつわる話題をお届けします。

 敗れた平田将棋王がこう言ったとき、記者は「やはり、来たか」と思った。

 彼は「勝てた」と感じたはずだからだ。少なくとも終盤は、ペースを握っていた。途中に互いの詰みがあったかどうかは不明だが、両者は感覚的に「実力伯仲」を感じていた。

 だが、平田将棋王は負けた。つまり、悔しいのだ。ほぞをかんでいるのだ。「もう一丁」を気楽に言えるところが、アマ同士の勝負のいいところである。

 それに、よく考えれば、いや、よく考えなくても、平田将棋王はプロ野球選手である。勝負の結果はどうでもいい、なんてプロは皆無だろう。たとえそれが、遊びでも。

 考えるまでもない。

 「じゃあ、やりますか」。記者は言った。

 スマホの画面には映っていなかったけど、2人とも、ニヤリと笑ったはずだ。

 かくして、平田将棋王とのリベンジマッチが始まった。

拡大する写真・図版終盤、勝負手を放つ平田良介・将棋王(中日球団提供)

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