[リマ 10日 ロイター] - 南米ペルーの大統領選決選投票で、選挙管理当局は審査が必要な疑問票などを除く開票結果を公表、急進左派ペドロ・カスティジョ氏がアルベルト・フジモリ元大統領の長女で中道右派ケイコ・フジモリ氏を得票数で約7万票上回り、過半数を獲得した。ケイコ氏は敗北を認めておらず、十分な根拠を示さず不正を主張している。
開票率99.3%で、カスティジョ氏の得票率は50.2%と、ケイコ氏を0.4%ポイントの僅差でリードした。
ケイコ氏は約50万票が不審だとして無効化を求めている。ツイッターに「われわれは最後の一票まで、ペルー国民の正当な権利を擁護する」と投稿した。
カスティジョ氏の政党「自由ペルー」は不審な行為の証拠はないとした。選挙の独立監視団は、投票は公正に行われたとしている。
選挙プロセスの合法性を監視する全国選挙審議会(JNE)倫理審判所は10日、証拠を示さずに選挙結果に疑義を呈するのは「無責任」と断じた。
米政府は、ペルーの選管当局は不正疑惑の調査を認められるべきだとコメント。米国務省の報道官は「正当に選ばれた候補と協力するのを楽しみにしている」と述べた。
一方、中南米諸国では、カスティジョ氏の勝利を祝う動きが既に広がっている。
アルゼンチンのフェルナンデス大統領は、世界の首脳で初めて、カスティジョ氏に祝意を伝えた。ツイッターでカスティジョ「次期大統領」と連絡を取ったと述べ、中南米の利益のために連携を望むと表明した。
ペルーの現暫定政府は声明で、選管当局は最終選挙結果をまだ正式に発表していないとして、フェルナンデス氏のコメントに抗議したと明らかにした。
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