「チャットボット」というものをご存じだろうか?
「チャットボット」とはその名が示す通り、「チャット」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人工知能による自動会話プログラムのことだ。
その「チャットボット」を含む、人工知能(AI)の認知・利用状況・期待感などに関する意識調査がこのほど、株式会社ジャストシステムにより、1,100名を対象に行われたので紹介していきたい。
10代の2割以上に、AIを活用した「学習に関する情報サービス」の利用経験
2019年12月度調査において、AIを活用して最適な提案をしてくれるサービスのうち、利用率が最も高かったのは「ニュース・報道情報サービス」(8.9%)、次いで「飲食店情報サービス」(8.3%)、「旅行先や宿泊先情報サービス」(7.9%)だった。
認知率※1が最も高かったのは「投資に関する情報サービス」(54.9%)、次いで「学習に関する情報サービス」(51.9%)、「ニュース・報道情報に関するサービス」(51.2%)となった。
認知率が最も伸びたのは、「学習に関する情報サービス」で(2017年12月度調査:36.7%、2019年12月度調査:51.9%)、2019年12月度調査における利用率は、10代(21.2%)、20代(10.4%)、30代(8.4%)、40代(2.7%)、50代(3.1%)、60代(3.0%)だった。10代の2割以上に利用経験があることがわかった。
※1 「サービスを利用したことがある」「サービスを知っており、興味がある」「サービスを知っているが興味はない」と答えた人の合計。
半数以上が「AIを活用した自動運転車に期待」
AIを活用した自動運転車に「期待している※1」と答えた人の割合は、2017年12月度調査で59.5%、2018年12月度調査で59.3%、2019年12月度調査で56.8%とやや低下傾向にあるものの、半数以上の人が期待していることがわかった。
2019年12月度調査において、年代別に「期待している※1」人の割合を見てみると、10代(64.0%)、20代(59.5%)、30代(58.0%)、40代(49.0%)、50代(48.5%)、60代(65.0%)だった。10代と60代で「期待している※1」人の割合が6割を超えていた。
※1 「とても期待している」「どちらかというと期待している」と答えた人。
交通機関は、無人よりも「有人の自動運転車に乗りたい」
2019年12月度調査で、AIを活用した自動運転車が導入された場合に利用したいと思うか尋ねる調査が行われたところ、タクシーについては「無人の自動運転車に乗りたい※1」と答えた人は24.5%、「有人の自動運転車に乗りたい※2」人は34.3%だった。
「路線バス」「高速バス」「観光バス」についても、いずれも「有人の自動運転車に乗りたい」人のほうが「無人の自動運転車に乗りたい」人よりも多いことがわかった(路線バス:[有人の自動運転車]33.1%、[無人の自動運転車]25.9%、高速バス:38.2%、20.1%、観光バス:39.8%、18.0%)。
※1 「無人の自動運転車」「どちらかというと、無人の自動運転車」を利用したいと答えた人。
※2 「有人の自動運転車」「どちらかというと、有人の自動運転車」を利用したいと答えた人。
医療現場でのAIやロボットの活用に対する期待感は微増
AIの医療現場への活用に対して「期待している※1」人の割合は、2017年12月度調査で57.6%、2018年12月度調査で59.3%、2019年12月度調査で60.0%と微増だった。
また、ロボットの医療現場への活用に対して「期待している※1」人については、2017年12月度調査で54.9%、2018年12月度調査時点で56.3%、2019年12月度調査で59.7%と、こちらも微増。
※1 「とても期待している」「どちらかというと期待している」と答えた人。
「チャットボット」の認知率は約7割。約2割に利用経験
2019年12月度調査において、質問した内容などに対してテキストで自動回答してくれる、チャットボットを「知っている※1」人は71.9%、「利用したことがある」人は21.7%だった。
「利用したことがある」人の割合を年代別に見てみると、10代(38.0%)、20代(29.5%)、30代(22.0%)、40代(22.0%)、50代(15.0%)、60代(12.0%)で、10代の約4割に利用経験があった。
※1 「利用したことがある」「利用したことはないが、興味がある」「興味はないが、知っている」と答えた人。
10代の65%に、「AI音声アシスタント」の利用経験
Appleの「Siri」などに代表される「AI音声アシスタント」の利用率は、2017年12月度調査で33.9%、2018年12月度調査で38.8%、2019年12月度調査で40.8%と、増加傾向に。
2019年12月度調査で年代別の利用率を見てみると、10代(65.0%)、20代(47.0%)、30代(37.5%)、40代(39.0%)、50代(33.5%)、60代(35.0%)で、10代の65%に利用した経験があった。
スマートスピーカーの認知率は約9割。購入経験は1割強
2019年12月度調査におけるスマートスピーカーの認知率※1は87.2%だった。年代別に見てみると、10代(87.0%)、20代(89.5%)、30代(87.5%)、40代(87.0%)、50代(85.5%)、60代(87.0%)で、いずれの世代でもほぼ9割の認知率だった。
一方、「購入したことがある」と答えた人の割合は13.7%。男女別に見てみると、男性が16.5%、女性が10.9%で、男性の方が購入していることがわかる。
※1 「購入したことがある」「購入したことはないが、購入を検討している」「購入を検討していないが、知っている」と答えた人の合計。
7割以上が「IoT家電」を認知。購入経験はまだ約1割
2019年12月度調査での「IoT家電」認知率※1は77.6%、「購入したことがある」人の割合は11.5%だった。「購入したことがある」人の割合を男女別に見てみると、男性が14.5%、女性が8.4%で、男性の方が購入してた。
※1 「購入したことがある」「購入したことはないが、購入を検討している」「購入を検討していないが、興味がある」「興味はないが、知っている」と答えた人の合計。
<調査概要>
調査名:人工知能(AI)&ロボット月次定点調査
調査期間:2019年1月~2019年12月の間、毎月1回実施
調査対象:Fastaskのモニタのうち、17歳から19歳の男女50名ずつ、加えて20歳から69歳までを10歳ごとに、男女100名ずつ割り付けて回収(合計1,100名)。
調査方法:セルフ型ネットリサーチ Fastaskでのアンケート調査
出典元:株式会社ジャストシステム
構成/こじへい
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March 15, 2020 at 04:18AM
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