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新型コロナもう飽きた、でも感染は心配…今何をすればいいの?(坂本史衣) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

新型コロナ、もう飽きた…

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内発生が最初に報告されたのは今年1月半ばでした。それから感染者数は徐々に増加し、北海道で緊急事態宣言、そして全国的な臨時休校の要請が2月下旬に相次いでなされたことから、多くの人が「これは(全国的に)相当ヤバイことになっているようだ」という危機感を覚え、息をひそめるように暮らしていたと思います。

ところが、中国やイタリアのように感染者が急増するわけではなく、3月19日に行われた専門家会議の状況分析では「北海道で感染症の爆発的な増加を避けることができた」というグッドニュースを耳にし、一斉休校も解除、そしてタイミングよく3連休に突入したものだから緊張が一気に解けてしまった、というのが連休中の私たちの多くの心境ではなかったでしょうか。

しかし、そのような気持ちに水を差すように、3月23日に小池東京都知事が記者会見で、4月12日(日)までの3週間は患者の爆発的な急増(オーバーシュート)が「発生するか否かの大変重要な分かれ目、分かれ道」であり、場合によっては「都市の封鎖、いわゆるロックダウンなど、強力な措置をとらざるを得ない状況が出てくる可能性」があるという過激にも思える発言をしました。

このような発言に至った経緯、そしてこれから私たちが感染予防のために何をすればよいのかについて、COVID-19の特徴や現在の発生状況などから考えてみたいと思います。

1. COVID-19の特徴や現状

感染経路

COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2(サーズ・コブ・ツー)は以下の経路で人から人に感染すると考えられています。

【飛沫(ひまつ)感染】

感染した人がくしゃみや咳をしたときに口から飛び出る、ウイルスを含む大きなエアロゾル(水分量の多い飛沫)が、1~2メートル以内にいる人の目や鼻、口に入り、粘膜の細胞から感染する経路です。エアロゾルについては前回の記事をご参照ください。

【接触感染】

ウイルスが付着した環境に触れた手で目や鼻、口に触れ、粘膜の細胞から感染する経路です。ちなみに、無傷の皮膚からウイルスが侵入することはありません。

【特殊な状況下での空気感染】

エアロゾルの水分が蒸発してできた5μm未満の微粒子にウイルスが付着して空気中を漂い、これを吸入することで感染する経路です。主に気管挿管などの医療処置の際に一時的に起こりますが、日常生活で空気感染が起こることはほとんどないと考えられています。

【病気の経過】

ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)は平均5日、範囲は1~14日程度と考えられています。感染した人のうち約80%は軽症で、約5%の方が重症化すると報告されています。特に高齢者や基礎疾患を持つ方が重症化しやすいことが分かっています。一方で小児の多くは軽症で、妊婦は重症化する可能性は指摘されているものの重症例の報告は極めて少ない状況です。

【感染力と感染が起こりやすい場所】

症状のある感染者だけでなく、無症状の感染者から感染する可能性が指摘されています。ただし、感染者の約8割は周囲の人に感染させていません

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厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)

一方で、次の3つの条件が重なる場所では1人の感染者が複数に感染させるクラスター(患者集団)が発生しています。

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新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」より

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厚生労働省 全国クラスターマップ

【発生状況】

これまでクラスターを発見し、感染者を見つけて隔離することによって、新たなクラスターの発生やそれに伴う感染者の増加を防ぐことにまずまず成功していると専門家会議は評価しています。ただし、現在、主に都市部で接触歴が不明(どこで、誰から感染したか分からない)人や、流行国から帰国した人の感染例が徐々に増えています。

例えば東京都では3月24日に報告された感染者数は過去最多の16人で、このうち接触歴不明の方が7名、海外渡航歴のある方は5名でした。このような形で感染者が増えて行けば、やがて爆発的な患者の増加(オーバーシュート)につながる可能性が高まります。

3月24日に報告された感染者が実際に感染した時期は、その日から10~20日ほど前です。なぜなら、感染者数が報告書に載るのは、ウイルスに感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)に症状出現から検査陽性となって行政に報告、集計されるまでの日数を合わせた後だからです。ということは、3月24日に感染した人の数が把握されるのは、約10~20日後(4月上旬から中旬)ということになります。都知事が4月12日まで様子を見ると言ったのは、現在行っている取り組みの成果が感染者数として反映されるのがそのころだからだと考えられます。

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もし感染者が爆発的に急増したら

このまま感染者の増加が続き、仮に3週間後に都内で「オーバーシュート」が起きた場合、「ロックダウン」を与儀なくされるかもしれません。それに伴って今以上の経済的打撃を受けるであろうことは想像に難くありません。オーバーシュートが起きた場合のもう一つの懸念は、重症患者を救命するための病床、医療機器、専門性をもつ医療従事者などが不足し、本来なら救えた多数の命が救えない状況が発生するかもしれないということです。こうした懸念があるのは何も都市部に限ったことではありません。今日現在、どのくらい感染者が出ているかは、数週間後にならないと分かりません。

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では、何をすればよいのか

今はCOVID-19に対して気を緩めてはいけない時期であることは間違いありませんが、だからといって家に閉じこもってひっそり暮らす必要もありません。COVID-19には弱点があります。それは、先に述べた3条件が重ならない場所では感染を起こすことが少なく、仮に起きたとしても、それ以上拡大しにくいということです。

私たちにできることは、この3つの条件が重なる場所を避けられるだけ避けて、新しいクラスターを作らないことです。私は3つの条件をぎゅうぎゅう(手の届くところに大勢の人)、むんむん(密閉空間で換気がわるい)、がやがや(近距離で会話や発声)と覚えています。

これは裏返すと、風通しがよく、人と人との距離が腕の長さ以上に離れていて、人がぺちゃくちゃしゃべっていない場所であれば比較的安全に過ごせるということを意味します。もちろん、そのような場所に行く際には、COVID-19の感染経路を絶つための対策を行うことが大事です。具体的には、飛沫感染を防ぐために咳エチケットを行うこと、体調不良の時には出かけないことです。また、接触感染を防ぐために、できるだけ顔に触れないように注意して、こまめに(特に不特定多数の人が触れる場所に触ったあと)石鹸と流水で20秒以上、手と指をくまなく洗うことです。

クラスターを作ることは感染者の爆発的急増やそれに伴う都市の機能停止、経済的打撃、医療のキャパオーバーによる死亡者数の増加につながり得ます。しかし、これを防ぐ方法を私たちは知っています。今できることをこつこつ続ける努力が求められています。都心は桜がきれいです。家族と散歩をしながら今しか見られない景色を楽しみたいと思います。

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March 24, 2020 at 08:01PM
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