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イヤホンじゃないけど、いや本気。「ベスト・スポーツ用オーバーイヤーヘッドホン」まとめ! - GIZMODO JAPAN

ronametro.blogspot.com

ゴリゴリのヘッドホンで楽しむランニングスタイル。

日本ではあんまり…というかぜんぜん…見かけませんけど、なんかニューヨークではアリみたいですよ?

ランナーはもっとヘッドホンのすばらしさを知るべき、と米GizmodoのBrian Menegus記者が力説していたので、試しに訳者も私物のゼンハイザーHD450BTを着けて走ってみたところ、イヤーパッドがどうしようもなく汗まみれになりました。それでも、確かにMenegus記者が書いているように没入感が高まり、音楽に促されるまま目標より2km長く走れたのは意外な収穫でした。

ここまで読んで気になった方。運動するのに最適なオーバーイヤーヘッドホンは、こちらです!


スポーツ用ヘッドホンがあってもいいじゃない

市場には高い耐久性と防水性をほのめかす「スポーツ用」、「フィットネス」、「アクティブ」などの言葉が添えられたワイヤレスイヤホンが多く出回っていますが、どういうわけかヘッドホンは同じような扱いを受けていないのが現状です。この記事を書くためにメーカーさんにヘッドホンの貸し出しをお願いした際も、ある広報担当者さんからは「走るためのオーバーイヤーヘッドホンをリクエストされたのはこれが初めて」と言われる始末。

何を隠そう、この記事でレビュー対象としている7機種のうち、もともとスポーツ用にデザインされているヘッドホンはひとつだけでした(そして哀しいかな、もっともスポーツに適していない商品のひとつでもありました)。それぐらい、ヘッドホンは一般的にスポーツとは縁遠い印象が強いようです。

スポーツ用ヘッドホンのメリット

ところがです。コロナ禍でフィットネスジムが軒並み閉鎖に追い込まれ、僕はそれまで続けていたボクシングを断念してランニングを始めました。そしてほどなく気づいたのは、ブルックリンのプロスペクト・パーク内を回遊しているランナーたちの多くが運動レベルに関係なくゴツいオーバーイヤーヘッドホンを着けていること。もちろん、かくいう僕も。

ヘッドホン派のランナーは確かにこの世に存在しています。コロナ禍という特異な状況下で仕方なしにランニングを始めた人が多いため手持ち無沙汰なのか、それともれっきとした市場が存在しているのにもかかわらずメーカーがしくじったか。どちらにせよ、スポーツ用のヘッドホンは軽視されていますが、実はヘッドホンを着けながら走るとこんなにたくさんのメリットがあります。

・とにかく音質に優れている。

・フィット感抜群。

・電池が長持ちするため電池切れとは無縁。

・ワイヤレスイヤホンより安いことが多い。

・片方だけ失くしちゃう心配は皆無。

これだけ見ても、いいことづくめ!

しかも、いままで私がランニング中に試してきたワイヤレスイヤホンは耳にしっかりおさまってくれないか、汗がイヤホンをつたって耳の中に入りこんでゴロゴロする不快感を味わうかのどちらかで、とてもオススメできた代物ではありませんでした。これを読んでくれているみなさんには最高のオーバーイヤーヘッドホンをオススメしたいので、いくつかの機種を試してみました。

レビューした機種はこちら

前述したとおり、この記事のためにメーカーさんにヘッドホンを貸してもらえるよう頼んだんですが、お断りされたところもありました(無理もないですね、過酷な長距離ランテストを受けさせるんですから)。

というわけで、レビューできたのは以下の7機種です。

・Skullcandy(スカルキャンディ):Crusher Evoアマゾンで23,800円)

・Audeze(オーデジー):Mobiusアマゾンで42,301円)

・JVCケンウッド:HA-S35BT-B(50ドル。日本で現在販売しているモデルのHA-S48BT-Bはアマゾンで4,990円。ほかのカラーは1000円くらい安いです)

・Jabra(ジャブラ):Elite 85hアマゾンで28,000円)

・Sennheiser(ゼンハイザー):HD 450BTアマゾンで22,000円)

・Edifier(エディファイア):W860NB(アマゾンで9,880円)

・JBLUA Sport Wireless Train(生産完了につき流通在庫のみ。19,880円)

それぞれのヘッドホンで音質・装着感・耐久性・機能性を1週間かけてテストしました。テストしていくうちに共通する不都合な点がいくつか浮上してきたのですが、意味のわからないボタンの配置だったり、必要のないAIアシスタントだったり、専用アプリだとか、もう本当にウザイ。やめてほしいです。

今回は主にランニングをテスト方法としましたが、他にも軽い有酸素運動、筋トレやウェイトリフティングなどにも有効だと思います。ただし、全力疾走などの激しい運動はヘッドホンが落下しかねないのでほどほどにしたいですね。

最も音質が高いオーバーイヤーヘッドホン:Audeze Mobius

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ゴツいヘッドホンを着けてランニングすると、お気に入りのプレイリストにどっぷり浸れます。あまりに深く没入しすぎて、音楽を楽しんでいるうちにいつの間にか公園を一周していたり、大好きなサビの部分で一気に加速して自分新記録を打ち出す、なんてこともありえます。

没入感は音質の良さあってこそですが、ここではAudezeの「Mobius」が群を抜いています。JVCケンウッドのヘッドホンよりも10倍以上のお値段であるものの、確実に10倍以上の音の良さを提供しています。こんなに値段の開きがあっては、比較すること自体アンフェアですけどね。

Mobiusはゲーミングユーザー向けの平面駆動型ヘッドホン。平面駆動トランスデューサーが音の輪郭を驚くほどはっきりと描き出してくれるので、ほかのヘッドホンやイヤホンで聴いている時には気づかなかった音でさえ耳に入ってきたりします。このレビューで試してみたどのヘッドホンより、これまで使ったどのヘッドホンよりも、立体音響の幅が広いと感じたのは気のせいでしょうか?とにかく美しい音が鳴ります。これで音楽を聴くと、お気に入りの曲もまるで初めて聴いたみたいでした。

とは言ったものの、Mobiusはスポーツ用ヘッドホンの理想とはかけ離れています。もともとゲーム用にデザインされていますから、USBケーブルでパソコンに接続した際にゲーム内の立体感をそのまま音響で表すのが得意。ブームマイクが付いてますが、さいわい取り外し可能です。イヤーパッドのパーツは別売りしているので、ランニングで摩耗したら取り替えられるのはいいですね。

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今回テストしたヘッドホンの中ではいちばんゴツくてデカいのもMobiusで、重さは350グラムもあります。さらに、Mobiusはバッテリー寿命がいちばん短く、それでいていちばん値段が高いときていますから、あなたが「ランナー」と「ゲーマー」を表すベン図の共通部分に入っていないかぎりは実用的ではないでしょう。

Mobiusはすごく音が良くて、JVCケンウッドはその真逆だったんですが、Jabra、SennheiserとSkullcandyはそこそこ同等でした。JBLとEdifierの音は薄く感じられました。

ということで、いちばん音が良かったのはAudezeのMobiusですね

Audeze メビウスプレミアム3Dゲーミングヘッドセット、サラウンドサウンド対応、ヘッドトラッキングとBluetooth搭載。PC、PS4、その他で使用できるオーバーイヤー型ゲーミングヘッドホン。V5ファームウェア。オーバーイヤー型 ブラック

最も付け心地が良いオーバーイヤーヘッドホン:Skullcandy Crusher EVO

ヘッドホンはデザイン的にシンプルなぶん、失敗の余地もそんなにないと思いたいですよね。ところが、いろいろありました。

7つ試した機種のうちのほとんどは携帯時に折りたためるよう設計されていますが、AudezeのMobiusとJVCケンウッドのだけは不可です。

Sennheiserのヘッドホンはイヤーカップがこめかみに当たって不快でした。僕の走り方がいけないのかと思ってふつうに家にいる時や買い物に行く時に着けてみましたが、それでもやっぱり不快でした。個人的なことで、ほかの人にはまったく問題ないかもしれませんが。(訳註:これも私見ではありますが、訳者には同様の不快感は感じられません。)

客観的に分析してみると、JBLの「UA Wireless Sport Train」はスポーツ用と銘打ってあるのにも関わらずその役割を果たせていませんでした。通常ならヘッドバンドから一直線に伸びてお互い平行に並ぶはずのイヤーカップがなぜか10度傾斜しているため、着け心地が悪くなっています。さらにひどいことに、イヤーカップにはアンダーアーマーがデザインした「速乾性」を謳う素材が使われているはずなのに、5km走って帰宅後6時間経ってもなおジメジメしていました。ほかにテストしたヘッドホンはそれぞれ合皮みたいな素材を使っていて、ほとんど瞬時に乾いたというのに。

皮肉なことに、「UA Wireless Sport Train」以外のヘッドホンは付け心地がよく、ワークアウト中もしっかり装着されたままでした。音質は悪いし、見た目も悪いし、チープな感じがするJVCケンウッドのヘッドホンでさえ、ランニング中はしっかりと耳の上におさまったままで不快感はありませんでした。

強いていえばSkullcandyのCrusher EVOがほかよりも装着感がよかった気がしますが、これは人によって好みが分かれるかもしれないですね。走行距離に関係なく、Crusher EVOはズレたり、スレたりすることなくしっかり装着されたままで、速乾性も抜群だったのでランニングで使用した後そのまま普段使いできました。

Skullcandy CRUSHER EVO ワイヤレス ヘッドホン Bluetooth イコライザー マイク付き 急速充電 (グレー)

最もデザイン性の高いオーバーイヤーヘッドホン:Skullcandy Crusher EVO

このレビューでテストしたヘッドホンは、大概の「ランニング用」と銘打たれたオーディオ機器よりもデカいです。ということは、メーカーさんたちはそのデカさに乗じてあれこれ機能を詰め込めるわけですが、おーい、ちょっと待ってくれ!あれこれ詰め込みすぎて、プロダクトが改悪されちゃったんじゃない?

ワイヤレスヘッドホンに求められる機能はとてもシンプル。電源スイッチ、音量コントロール、一時停止機能、それともしかしたら曲を送ったり戻したりする機能、以上です。ほかすべては不必要であるだけでなく、ランニングみたいに集中力を要するトレーニング中には混乱を引き起こしかねません。走りながらヘッドホンの側面に手を這わせてボタンが6つも並んでいたら、ええと音量ボタンはどれだっけ?ってなりますよね。ボタンは必要な機能に合わせて最小限に、できればエルゴノミクスデザインで。ただそれだけでいい。ヘッドホンが発明されたのは110年前なのに、なぜいまだに苦労しているんでしょうか?

普段からJabraは好きなブランドなんですが、今回のヘッドホンに関してはふたつバツがつきました。まず、電源ボタンがない。ない!取説によると(取説もはじめから梱包されていたわけじゃなく、Jabraのウェブサイトから引っ張り出してきたもの)、Jabra 85hはイヤーカップを内側にひねることで電源ONになるとのこと。細かい!でも悪くはない。しかし決定的に悪かったのは、一時停止ボタンの代わりにヘッドバンド部分にセンサーが搭載されていて、85hを外すことによって音が止まる仕組みです。僕はなにかに耳をすます必要がある時はヘッドホンの音量を下げてから片側だけ耳からずらしてるんですが、Jabra 85hにとってはこれが合図となり、音が止まってしまうんです。音楽を再開するにはヘッドバンドを強く押し下げてJabraに「装着した」と思わせなければならず、面倒くさいこと極まりない

Edifierもシンプルから逸脱したことで逆に使いづらいプロダクトになってしまっていました。こちらの場合、音量・トラック送り/トラック戻し・再生/一時停止の機能すべてをあやしげなタッチコントロールに委ねてしまった点です。ほとんどの機能を実行したい場合は右のイヤーカップ中央に据えられているタッチコントロールパネルの中央部分をタップして、そのまま指をある方向に滑らせる仕組みになっています。タップして「上方向にゆっくりとスライド」させれば音量アップ、タップして「左方向にすばやくスライド」させれば一曲前に戻るとマニュアルには書かれているのですが…。二度に一度はちゃんと反応してくれませんでした。

201214_headphonesforrunning_skullcandy

そんな中、Skullcandyは唯一まともでした。片耳にはハウジングから数ミリ浮き出るように工夫された電源ボタンがついており、しかも手を下から持っていった場合にちょうど親指がくる位置にセットされています。さらに、オレンジ色でマークされているのでヘッドホンを装着する時に左右がわかりやすいという利点も。おお、気が利いたデザイン!

もう片方のイヤーパッドには出っぱった音量ボタンがついていて、長押しで曲を送ったり戻したりできるようになっています。そのふたつの真ん中には凹んだ一時停止ボタンがついています。走っている最中でもどのボタンを押すか迷ったことは一度もなかったですし、電源がちゃんとOFFになっているか不安になったこともありません。

ですから、デザイン性に関してはSkullcandyの勝利!

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総合評価:スポーツに最適なオーバーイヤーヘッドホンは…Skullcandy Crusher EVOだ!

信じられませんが、Skullcandyです

以前はやけに凝ったギミック満載のイヤホンというイメージが強かったSkullcandyですが、このCrusher EVOはよくデザインされていて、価格帯のちょうど真ん中あたりに位置していながらも40時間という脅威のバッテリー寿命を誇っています。Siriとは連携していません。専用アプリと連携する必要もありません(アプリ自体は存在しますが)。ただ単にいい音で鳴るし、値段もリーズナブルだし、バッテリーも長持ち。

Crusher EVOはランニング専用にデザインされているわけではないのですが、ワークアウトで汗まみれになってもMobiusと同じくイヤーカップを交換できるので全体的に長く使えそうです(もちろん定期的なクリーニングもお忘れなく)。

Skullcandyの特徴である「センサリーベース」機能ははっきり言ってどうしようもないです。重低音ブーストというよりは、脳を揺さぶるアトラクションってかんじ。でも、完全にオプショナルでもあります。それに、センサリーベースをコントロールするスライド式スイッチの感触がまたいいんです。僕はセンサリーベースを「メロウ」以上には設定しませんでしたし、それもサブウーファー的な重低音が活きるある種音楽にしか使いませんでしたけど、ほかのヘッドホンに搭載されている重低音ブーストみたいに変なディストーションはかからなかったです。

なお、Crusher EVOが防水仕様であるとはどこにも書いていなかったので、雨や雪の日のジョギングには適してないかもしれません、もしあなたがそういうのお好きなら。僕自身そういう趣味はないですけど、ランニングマシン上ならなんの問題もないことを保証しますよ。

Skullcandy CRUSHER EVO ワイヤレス ヘッドホン Bluetooth イコライザー マイク付き 急速充電 (グレー)

※価格など表示内容は、執筆現在のものです。変更の可能性もありますので、販売ページをご確認ください。

Reference: Skullcandy, 株式会社アスクJabra, Senheiser, JBL

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